花柚
2018年 04月 26日
いよいよあと二回で今月のレッスンも終了します。
初回からしばらくは疲労感が抜けず、昨日あたりから鼻がグズグズし始めるという、私自身がなかなか万全の状態ではなかった今月ですが、優しい生徒さん達に支えていただき幸せな気分です。
私はいつも桜が散ると花山椒の時期、それから少し経つと花柚、そして実山椒と思っていますが、今年は何か全てが早めに推移をしているようです。
今月のお椀の吸口は木の芽ですが、明日のレッスンの方達にはこの花柚を使いましょう。
この移ろう季節の一瞬を大切にするのが、和食の良さです。
築地あたりのつまもの屋さんに行けば、生徒さん全員が同じ吸口を使ってレッスン出来ますが、やはりここは我が家の庭の物にこだわりたいです。
この柚子の木は、家を建て直した時に父が植えた小さな苗木です。桃栗三年柿八年、柚子の大馬鹿一八年と言うんだと笑っていた父は、この木の花も実も見ることはありませんでした。
家を建て直す時に切ったヒマラヤ杉は、私が小学生の頃にお小遣いで買った20センチぐらいの苗木が、二階の屋根より高く育ったものでした。
木の成長はゆっくりだと感じますが、後から考えてみるとあっという間に過ぎてしまった時間です。
そのうちにやろう、いつか行こう、何かの折に話そうなどなど後回しになっている事がありますが、なるべくすぐに実現しようと思います。完全な形でとか、出来るだけいい結果になるようにと欲ばらず、ほどほどでもいいからやってしまう、その潔さが私には足りないなぁとしみじみ感じる晩春の夜でした。
by poarono1 | 2018-04-26 22:52 | その他